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第 2 四半期の旅行者分析データ : 夏の旅行需要が高騰

弊社独自の 2026 年第 1 四半期データから、最新のトレンドと旅行に関する分析データを紹介します。

author
Richard Kocher

旅行意欲の高まりが感じられた 2026 年の年明け。人々は旅行シーズンの計画を始めようとしていました。例年ハイシーズンとなる春休みの旅行の増加や、夏に行われる大規模なサッカー大会を前にした需要の高騰など、この 1 年は旅行業界が大きく盛り上がると予想されていました。しかし、中東で発生した地政学的混乱は、すでに旅行業界全体に難題を突き付けています。

 

この第 2 四半期の最新情報では、検索需要が高まっている旅行先と、旅行の計画期間の変化を紐解きながら、早めに計画する旅行者と直前に予約する旅行者の両方を取り込むために今できることを解説します。



地政学的混乱によって需要に変化が見られる一方、検索数は上昇


旅行者が旅行の計画を始める第 1 四半期の検索数は、2025 年第 4 四半期比で 10% の増加を示しています。その中で特に顕著な増加 (20%) が見られたのは、ヨーロッパ・中東・アフリカ (EMEA) を出発国とする旅行でした。*

 

例年、新年の最初の週は旅の計画をする旅行者が特に多いことから、前週比の検索数の増加率が最も大きくなっています (10%)。一方で 3 月後半には、検索需要のわずかな低下が見られます。これは、中東で現在も続く地政学的緊張が発生し、(燃料価格の高騰によって) 旅行コストが上昇しただけでなく、旅行者の安心感にも影響を与えた結果と考えられます。この影響は、同時期に中東の目的地の前年比検索数が広範囲にわたって減少したことにも表れています。

 

ほかの地域では、2 月 23 日から 3 月 2 日の週に中南米 (LATAM) の検索数が減少しています。これは、この時期にメキシコの複数の空港で大規模な混乱が発生したためと考えられます。影響を受けた空港はグアダラハラ (GDL) とプエルトバジャルタ (PVR) です。


重要なポイント


Expedia Group の分析データを活用して不透明な状況に対応


需要を予測できない現在の環境では、管理画面 (Partner Central) のデータ分析、Rev+、ポートフォリオ パフォーマンス ダッシュボードを使用して、先見的な需要の兆候やイベントデータを追跡することをお勧めします。また、近日中に提供される売上と露出度の向上に役立つツールを活用して、需要の高い日程を押さえつつ、需要の低い日程への旅行者の関心を高めることもできます。



刻々と変化する検索時期


第 1 四半期は、旅行者が春と夏の旅行を計画し始める時期です。調査では、この時期の典型的なパターンとして、旅行の 91 ~ 180 日前 (+35%)、61 ~ 90 日前 (+10%)、181 日以上前 (+10%) のように、比較的リードタイムの長い旅行の検索数に増加が見られました。特に国内旅行ではこの傾向が顕著で、91 ~ 180 日前の検索数は 60% の増加を示しています。

 

地域別のデータを見ると、次の旅行の計画について前四半期比 (QoQ) で最も顕著な変化があったのはヨーロッパ・中東・アフリカで、91 ~ 180 日前の検索数に 70% の増加が見られました。アジア太平洋地域 (APAC) では、181 日以上前の検索数に 40% の増加が見られました。

   

一方、前年比データの傾向を比較すると、最も大きな増加が見られたのは 7 ~ 13 日前の検索数でした (+25%)。これは従来の第 1 四半期の傾向と比較して、旅行者の計画期間が大幅に短くなったことを示しています。7 ~ 13 日前の検索数の増加が前年比で特に顕著だったのは、中南米 (+30%)、北米 (+25%)、アジア太平洋地域 (+25%) でした。


重要なポイント


早めに計画する旅行者と直前に予約する旅行者の両方にアピール


晩夏から初秋の旅行の早期予約を確保するために、3 ~ 6 か月以上先の料金、空室状況、コンテンツを充実させ、競争力を高めておきましょう。また、モバイル利用者にターゲットを絞ったプロモーションを展開し、TravelAds での入札を活用して 7 ~ 13 日前の検索数の増加に対応することで、シーズンを通じて直前予約の旅行者を獲得できます。



注目の試合や人気の祭りが夏の旅行の検索数を後押し


今年の夏に開催される大会に向けて世界中のサッカーファンが準備を進める中、多くの旅行者が 3 つの開催国 (米国、カナダ、メキシコ) への旅行のプランを確定する時期に入っています。弊社のデータによると、大会期間中の米国とカナダの検索数は前年比で 10% の増加、メキシコについてはさらに高く、前年比で 15% の増加を示しています。

 

地域別の検索パターンを見てみると、トルコ、ブラジル、インドからの旅行者は大会の開催都市に対する関心が特に高く、以下の経路の検索数が前年比で大幅な増加を示しています (大会期間中の旅行日程に関するデータ)。

ヨーロッパ・中東・アフリカ
  • トルコ→アトランタ (ジョージア州) (+4,760%)
  • トルコ→ダラス (テキサス州) (+3,445%)
  • トルコ→トロント (オンタリオ州) (+535%)
中南米
  • ブラジル→アトランタ (ジョージア州) (+1,875%)
  • ブラジル→ヒューストン (テキサス州) (+1,265%)
  • ブラジル→モンテレイ (メキシコ) (+1,035%)
アジア太平洋地域
  • インド→アトランタ (ジョージア州) (+4,890%)
  • インド→バンクーバー (ブリティッシュ コロンビア州) (+2,865%)
  • インド→シアトル (ワシントン州) (+1,215%)

夏に開催されるその他のスポーツイベントでは、イギリスのロンドンで開催されるテニスのメジャー大会によって検索数が増加しています。特に、ハンブルク (開催日の検索数が前年比で 90% 増加)、グラスゴー (+40%)、フランクフルト (+30%) からの旅行者による検索数が顕著な増加を示しています。

 

今年の夏の注目のイベントは、スポーツの大会だけではありません。日本の京都で開催される祇園祭は、この期間のヘルシンキ (前年比 +215%)、ダラス (+120%)、マンチェスター (+120%) の旅行者の関心を押し上げる一因となっています。


重要なポイント


キックオフに向けて万全の準備を


開催都市とその周辺地域では、今年の夏に開催される大規模なサッカー大会の期間中、需要の大幅な増加が見込まれます。現時点で最も好調な伸びを見せている都市の詳しい情報、予約の獲得競争に参戦するためのヒントについては、この大会に関する弊社の最新のデータと分析情報をご覧ください。



太陽を追い求める米国の旅行者


第 1 四半期には直前の旅行の検索数が前年比で大幅な伸びを見せた一方で、北米 (NORAM) の旅行者による 6 月から 8 月の期間の旅行の検索数は、前年比 5% 増と小幅な増加に留まっています。これは、多くの旅行者が夏の休暇の予約を早めに確保しようとした結果と考えられます。

 

第 1 四半期に急激な増加があった国外への旅行のデータを見ると、冬の寒さから逃れようとした米国の旅行者が、日光が降り注ぐ人気の目的地の検索数を大幅に押し上げたと考えられます。1 月から 3 月の期間に最も大きな伸びが見られた旅行先は以下のとおりです。

 

  • インドネシア (+50%)
  • セントルシア (+30%)
  • アンティグア バーブーダ (+35%)

 

以下に示す米国の複数のビーチリゾートも、第 1 四半期に好調な伸びを見せています。これは、旅行者が第 1 四半期に春休みや夏休みの旅行を計画し始めたことを示しています。

 

  • オーシャン シティ (メリーランド州) (+110%)
  • パナマ シティー ビーチ (フロリダ州) (+85%)
  • デスティン (フロリダ州) (+85%)
  • バージニア ビーチ (バージニア州) (85%)
  • サウス パドリー アイランド (テキサス州) (+75%)
  • マートル ビーチ (サウスカロライナ州) (+65%) 

重要なポイント


旅行シーズンの在庫を表示して予約を獲得


米国での需要が高まっている温暖な目的地の宿泊施設は、在庫構成と露出度を最適化することによって、予約数の増加を後押しできると考えられます。有効な方法として、ハイシーズンとショルダーシーズンの在庫を表示すること、Rev+ とデータ分析を活用して日付ごとの料金を微調整することなどが挙げられます。



世界中の旅行者の人気を集める温暖なリゾート地


北米の旅行者に関する第 1 四半期の世界の目的地のランキングでは、太陽の光が降り注ぐ米国のビーチリゾートが人気を集めました。オーランドがラスベガスより上位に、マイアミがニューヨークより上位にランクインし、フォート ローダーデールがトップ 10 入りを果たしています。一方でシカゴは順位を下げています。

 

ヨーロッパ・中東・アフリカのランキングでは、スペインの 2 つの目的地 (バルセロナとパルマ デ マヨルカ) が新たにランクインし、パリ、アムステルダム、ローマも順位を上げています。

 

中南米 (LATAM) のランキングでは、パリとラスベガスという中南米以外の 2 つの目的地が新たにランクインしています。

地域別の検索数が多かった目的地


*新たに検索数トップ 10 入りを果たした目的地

アジア太平洋地域の旅行者


  1. 東京 (日本)
  2. シドニー (オーストラリア)
  3. ソウル (韓国)
  4. メルボルン (オーストラリア)
  5. 大阪 (日本)
  6. 福岡 (日本)
  7. シンガポール
  8. インチョン (韓国)
  9. ゴールドコースト (オーストラリア)
  10. 台北 (台湾)

ヨーロッパ・中東・アフリカの旅行者


  1. ロンドン (イングランド)
  2. パリ (フランス)
  3. イスタンブール (トルコ)
  4. ドバイ (アラブ首長国連邦)
  5. アムステルダム (オランダ)
  6. ローマ (イタリア)
  7. バルセロナ (スペイン)* 
  8. ニューヨーク (ニューヨーク州)
  9. パルマ デ マヨルカ (スペイン)*
  10. ストックホルム (スウェーデン)

中南米の旅行者


  1. メキシコシティ (メキシコ)
  2. カンクン (メキシコ)
  3. サンパウロ (ブラジル)
  4. リオデジャネイロ (ブラジル)
  5. プエルトバジャルタ (メキシコ)
  6. マドリード (スペイン)
  7. ニューヨーク (ニューヨーク州)
  8. パリ (フランス)* 
  9. ラスベガス (ネバダ州)*
  10. オーランド (フロリダ州)

北米の旅行者


  1. オーランド (フロリダ州)
  2. カンクン (メキシコ)
  3. ラスベガス (ネバダ州)
  4. プンタカナ (ドミニカ共和国)
  5. マイアミ (フロリダ州)
  6. ロサンゼルス (カリフォルニア州)
  7. ニューヨーク (ニューヨーク州)
  8. フォート ローダーデール (フロリダ州)
  9. シカゴ (イリノイ州)
  10. カロリーナ (プエルトリコ)*


パリが世界的な人気を証明


パリは、第 1 四半期にアジア太平洋地域と中南米の旅行者による Vrbo での検索数のランキングでトップ 10 入りを果たしています。これにより、パリは 4 つのすべての地域別ランキングに同時にランクインしている唯一の目的地となりました。**

 

北米の旅行者のランキングでは、クリアウォーター ビーチとシカゴがトップ 10 への返り咲きを果たしています。

宿泊施設で検索数が多かった目的地


*新たに検索数トップ 10 入りを果たした目的地

アジア太平洋地域の旅行者


  1. メルボルン (オーストラリア)
  2. シドニー (オーストラリア)
  3. パース (オーストラリア)
  4. アデレード (オーストラリア)
  5. ブリスベン (オーストラリア)
  6. オークランド (ニュージーランド)
  7. ロンドン (イングランド)
  8. クライストチャーチ (ニュージーランド)
  9. パリ (フランス)* 
  10. キャンベラ (オーストラリア)

ヨーロッパ・中東・アフリカの旅行者


  1. パリ (フランス)
  2. ロンドン (イングランド)
  3. ローマ (イタリア)
  4. ベルリン (ドイツ)
  5. バルセロナ (スペイン)
  6. ハンブルク (ドイツ)
  7. ニース (フランス)
  8. アムステルダム (オランダ)
  9. キシミー (フロリダ州)
  10. マルセイユ (フランス)

中南米の旅行者


  1. リオデジャネイロ (ブラジル)
  2. サンパウロ (ブラジル)
  3. メキシコシティ (メキシコ)
  4. パリ (フランス)* 
  5. フロリアノポリス (ブラジル)
  6. オーランド (フロリダ州)
  7. カマサリ (ブラジル)
  8. キシミー (フロリダ州)
  9. マドリード (スペイン)* 
  10. サルバドール (ブラジル)

北米の旅行者


  1. オーランド (フロリダ州)
  2. ナッシュビル (テネシー州)
  3. キシミー (フロリダ州)
  4. スコッツデール (アリゾナ州)
  5. パリ (フランス)
  6. ニューオーリンズ (ルイジアナ州)
  7. フォート ローダーデール (フロリダ州)
  8. クリアウォーター ビーチ (フロリダ州)*
  9. シカゴ (イリノイ州)*
  10. ロンドン (イングランド)

ピークシーズンに向けた準備


新しい年が本格的に始動した今、世界中の何百万人もの旅行者が春と夏の旅行のプランを確定しようとしています。現在も続く世界的な緊張状態が世界各地の旅行に与える影響はまだ不透明ですが、これから訪れるハイシーズンに向けてサービスを最適化することで、時間をかけて計画を立てる旅行者や直前割引を狙う旅行者の予約を獲得できるでしょう。


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リチャード コッカーの顔写真

リチャード コッカー

Expedia Group、広告プランニング & インサイト担当シニアディレクター

 

リチャード コッカーは、広告プランニング & インサイトを担当するシニアディレクター。Expedia Group 独自の検索データと予約データを調査し、マーケット分析を行ってパートナー様の戦略、商品選択、ターゲット設定のための情報を提供するチームの責任者を務めています。広告、インサイト、プランニングを担当するグローバルなチームを統括する前は、ヨーロッパ・中東・アフリカとアジア太平洋地域でディスプレイ広告やリスティング広告を扱う事業開発チームとアカウントマネジメント チームを率いていました。サセックス大学の大学院で人類学、ウォーリック ビジネス スクールでは経営学の学位を取得しています。現在は家族とともにワシントン州のレドモンドに在住しています。

 

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