ポッドキャスト | シーズン 2 | エピソード 3

バケーションレンタルが観光業の今後に与える影響

「お客様が快適な宿泊先を探される傾向が続いており、旅行先でその土地ならではの体験を求める方が増えています。バケーションレンタルは本質的にこうした需要に応える分野となっています」

メリリー カー氏

UnderTheDoormat 創業者兼 CEO


What to listen for


「旅行ビジネスをサポート」シリーズのバケーションレンタルを取り上げたエピソードをお聞きください。ゲストはメリリー カー氏、ゲスト MC はティム ロソリオ、メイン MC はブランドン エアハルトでお届けします。

 

このエピソードでは、バケーションレンタル業界について掘り下げ、バケーションレンタル市場のトレンドを確認し、よくある誤解を解き、バケーションレンタルを始めたい方へのアドバイスをお伝えします。

 

さらに、ゲストであるメリリー カー氏がこの業界に変化をもたらすきっかけとなったバケーションレンタルに関する実体験をお聞きいただきます。

バケーションレンタルでくつろぐ家族連れ。両親はソファーに座り、2 人の子供たちは床に寝そべってゲームをしています。

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[00:00:04] ブランドン エアハルト 旅行サービス提供会社は旅行体験を支える存在です。「旅行ビジネスをサポート」の新シーズンでは、ビジネスを牽引する皆様が旅行体験を進化させ、高め続けられるよう、業界トレンド、注目トピック、実用的なアドバイスを紹介していきます。こんにちは。「旅行ビジネスをサポート」のエピソードへようこそ。今回は、このポッドキャストでも節目となる特別なエピソードです。初めてバケーションレンタル市場を取り上げます。この 5 年間浮き沈みの激しかった旅行業界ですが、バケーションレンタルは例外でした。上り調子で需要が高まっています。この数年間、旅行業界ではバケーションレンタル、別名「短期レンタル」の人気が急激に高まっています。エクスペディアのデータでは、2022 年は冬季および都市部のバケーションレンタルの検索数がコロナ禍前より増加しています。グランドビューリサーチによると、世界のバケーションレンタル市場は 2030 年には 1,109 億ドルに達すると予想されています。実際のところ、大局的に見るとバケーションレンタルに関する市場感情はほぼシーズンごとに変動しています。旅行者はバケーションレンタルを好みつつも料金に不満を持っています。住民は近隣にバケーションレンタルが増えることに警戒感を示し、ホテル関係者はバケーションレンタルが長期的需要をもたらすのか懐疑的です。このような背景から旅行者の行動が急激に変化しており、短期レンタルのオーナー様は新たな期待を寄せています。このトピックについて専門家のご意見を伺うため、本日はゲスト MC として Expedia Group、バケーションレンタル部門パートナーサクセス担当バイスプレジデントであるティム ロソリオをお招きしています。ようこそ、ティムさん。お越しいただきありがとうございます。Expedia Group での役割を教えていただけますか。

 

[00:01:44] ティム ロソリオ お招きありがとうございます。この分野への関心が高まっていて嬉しい限りです。ご紹介のとおり、私は Expedia Group のバケーションレンタル部門パートナーサクセス担当 VP です。これは簡単に言うと、Vrbo、Hotels.com、エクスペディアを店だとした場合、店の棚に良い商品、つまり適切なバケーションレンタルの施設を補充するのが私の仕事です。Vrbo の場合は棚に並ぶ商品のすべてであり、Hotels.com とエクスペディアの場合はホテルと並ぶ一部のバケーションレンタルが対象となります。今後はこれらのチャネルで扱うバケーションレンタルを増やしていきたいと考えています。それが私の仕事ですが、もう少し具体的な話をしましょう。私のチームにはグローバルのアカウントマネージャーが 250 人います。このチームの唯一の仕事は在庫の獲得であり、在庫を獲得できたら、ウェブサイトで成果が上がるようにパートナー様を支援します。その際の考え方として、昨日までは差別化要因だったものが、今日になればすぐに標準になってしまうため、次の差別化要因を見つけられるよう支援します。1 つの例として、2018 年には在庫の約 3 分の 1 が「即ギメ予約」でした。残りはまだ「24 時間以内に確定」モデルであり、お客様がウェブサイトにアクセスして予約リクエストを送信すると、パートナー様が 24 時間以内にその予約を受け付けるものでした。そこで、パートナー様がいち早く即ギメ予約を採用すれば差別化要因となりました。ボタンをクリックすればホテルのように予約ができるためです。これが 2022 年には、リスティングの 80% 近くが即ギメ予約になっていました。2018 年にはパートナー様にとって差別化要因だったものが、2022 年にはすでに標準になっていたという事例の 1 つです。私たちのチームは、何が次の差別化要因になるかをパートナー様に説明し、理解していただけるように取り組んでいます。

 

[00:03:37] ブランドン エアハルト ティムさんはこの業界への熱い思いを持っていますが、今日のゲストもそれに匹敵する情熱をお持ちでしょう。ここでゲストをご紹介します。メリリー カーさんです。メリリーさんは UnderTheDoormat の創業者です。同社には受賞歴もあり、高級志向の民泊施設事業で、現代の旅行者に向けてホテルの高い品質と自宅のようなくつろぎを提供しています。UnderTheDoormat 創業以前は 13 年間シェルに在籍し、グローバル戦略マネージャーやグローバル リテール メンテナンス マネージャーを務めてこられました。ここが面白いところです。会社の出張でさまざまな所に滞在した経験が、民泊分野を改善したいという思いにつながっています。ティムさん、短期レンタルにビジネス需要があるのは間違いないですね。メリリーさんはメディアやイベントでも定期的にコメンテーターを務め、業界団体である STAA (Short Term Accommodation Association) の初代議長に選任されています。

 

[00:04:26] ティム ロソリオ このポッドキャストにメリリーさんをお迎えできて光栄です。メリリーさんはこの業界である意味セレブのような存在とも言えます。ヨーロッパでの OTA 活用の専門領域を切り開いた 4 人のうちの 1 人でしたから。メリリーさんのお名前を初めて耳にしたのは、短期レンタル業界の発展に尽力していたスキフトのポッドキャストを聞いていたときです。ジェフ ハーストやジョン グレイ、ブライアン シャープルズなど、当時 HomeAway での私のメンターとなった人がたくさんいました。そのポッドキャストで実際にメリリーさんのお話を聞いて「この方にお会いしなければ」と思いました。先週ロンドンで開催されたショートステイ サミットに参加した際にお会いする機会に恵まれ、胸が躍りました。お会いしたすぐ後に、メリリーさんは Expedia for Business 社長のアリアン ゴリンと舞台に上がり、素晴らしい炉辺談話を繰り広げました。メリリーさんのような業界のベテランと、ホスピタリティ分野、テクノロジー分野の動向について優れた見解を持つゴリンのような人の対話は現状を知るうえで優れていて刺激を受けましたし、エクスペディアで起きることが垣間見える良い機会だったと思います。メリリーさんのような方や、Vrbo や HomeAway に長く務めている私のような従業員のバケーションレンタルに関する知見を集めて、Expedia Group 全体の取り組みに取り入れることができれば、この分野で何かすごいことができるだろうと思います。

 

[00:05:57] ブランドン エアハルトここで 1 つお伝えしたいのは、メリリーさんが今どこにいらっしゃるかにかかわらず出演をお願いしていることです。たとえ月からでも関係ありません。実際に月にいるわけではありませんが、今日はマヨルカで休暇中のところご参加いただいています。お休みのところ時間を割いていただき、感謝いたします。それでは本題に入りましょう。メリリー カーさんです。それでは、メリリー カーさんにご登場いただきます。マヨルカのビーチからのご参加ですね。お時間をいただきありがとうございます。

 

[00:06:25] メリリー カー お招きありがとうございます。



登場いただいた専門家の皆様


ゲストのメリリー カー氏の顔写真。

メリリー カー氏

UnderTheDoormat Group、CEO 兼創業者 

UnderTheDoormat Group は受賞歴を誇るプロップテック企業です。JP モルガンが女性活躍企業を選定する「Female Powered Businesses」の英国におけるトップ企業の 1 社として、また、スキフトが選定する世界で短期レンタル型宿泊の未来を築いているトップ企業の 1 社として
認められています。

イギリスの業界団体 STTA (Short Term Accommodation Association) の議長に選任され、業界代表としてイギリスおよび EU 政府との話し合いを定期的に行っています。BBC、スカイニュース、タイムズ、ガーディアン、ウィッチ?、ハフィントンポスト、スキフトで業界の広報担当の役割を果たし、エステート ガゼット、ヨーロピアン ビルトワールド、VRMA、トラボリューションから表彰されています。

ゲスト MC のティム ロソリオの顔写真。

ティム ロソリオ

Expedia Group、バケーションレンタル部門、パートナーサクセス担当バイスプレジデント

ティム ロソリオは短期レンタル型宿泊ビジネスについて総合的な視野に立った見解を持っています。バケーションレンタル (VR) 分野の専門家であり、収益化戦略、VR 分野の競争力強化、買収、レディネス、Fast Start プログラムなど、Vrbo の数多くの重要なプロジェクトや取り組みに携わり、リーダーシップを発揮しています。


バケーションレンタル部門で 8 年の経験を重ねているだけでなく、彼自身が Vrbo でオーナーをしているため、オーナー様に何が必要であるかを理解しています。パートナーサクセス担当 VP 就任以前は、エクスペディアのビジネス戦略および変革チームの担当でした。

「旅行ビジネスをサポート」のメイン MC を務めるブランドン エアハルトの顔写真。

ブランドン エアハルト

Expedia Group、マーケティング部門バイスプレジデント兼 「旅行ビジネスをサポート」メイン MC

Expedia Group の B2B 宿泊施設に関するマーケティング責任者であり、パートナープログラムの拡張に関して重要な役割を果たしてきました。戦略的事業をリードし、収益分析データの利用を広げることでパートナー様の成功を促進しています。妻と旅行好きの子供と一緒にイリノイ州シカゴで暮らしています。



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