ポッドキャスト | シーズン 3 | エピソード 6

施設やサービスに留まらないプレミアオーナークラスの満足度の実現

「私たちにとって、ホスピタリティとは宿泊する場所を提供するだけではありません。お客様にその場所ならではの体験に浸っていただくこと、本当にそれぞれの地元らしい体験をしていただくこと、その後の人生でずっと大切にしたくなるような思い出を作っていただけるようお手伝いすることです」

メアリー ベス マイルス氏

Vacation Rental Collective、CEO


配信内容


花柄のシーツがあり、冷蔵庫に調味料が残されていれば、居心地よく過ごせると思われていた時代は遠い過去の話になりました。基準は新しくなり、お客様の期待は変わりました。昨日までの差別化要因が、今日は標準になります。

 

このエピソードでは、Vacation Rental Collective のメアリー ベス マイルス氏と Expedia Group™ のベッカ グレン、ブランドン エアハルトが、現在の旅行ではお客様それぞれに応じた体験が重要であることについて語ります。ホスピタリティとどう向き合うか、お客様の期待に的確に応えるにはどうするかなど、このエピソードは、お客様の満足度が高まる体験を作り上げる方法を考えるうえでお役立ていただけます。

 

再生ボタンを押して、2024 年のバケーションレンタル オブ ザ イヤーの話をお聞きください。バケーションレンタルでプレミアオーナークラスの満足度を実現する方法についてヒントが得られます。さらに、短期レンタルに関する地方条例の最新情報にアンテナを張るための方法や、議員とやり取りするための戦略についても知ることができます。



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[00:00:04] ブランドン エアハルト 旅行サービス提供会社は旅行体験を支える存在です。「旅行ビジネスをサポート」の新シーズンでは、ビジネスを牽引する皆様が旅行体験を進化させ、高め続けられるよう、業界トレンド、注目トピック、実用的なアドバイスを紹介していきます。Expedia Group がお送りする「旅行ビジネスをサポート」へようこそ。ブランドン エアハルトです。今回のテーマは特にリクエストの多かったものの 1 つ、バケーションレンタルです。これまで、バケーションレンタル業界について幅広く取り上げてきました。前回のシーズンでは、Expedia Group のバケーションレンタル部門パートナーサクセス担当バイスプレジデントであるティム ロソリオや UnderTheDoormat のメリリー カー氏をお迎えしたエピソードがあり、バケーションレンタルのさまざまな要素について考えるよいきっかけとなりました。そして今回はより具体的なトピックとして、ひときわ優れたオーナーになるためには何が必要かを取り上げます。私たちがプレミアオーナーと呼ぶのは、お客様を心から歓迎し、その施設を利用するリピーターを増やしていくオーナー様です。しかしまずは、このエピソードのゲスト MC、ベッカ グレンさんをご紹介します。グレンさんとは長年のお付き合いですが、本日はゲストとの対談にお時間をいただきありがとうございます。

 

[00:01:07] ベッカ グレン ブランドンさん、MC としてお招きいただきありがとうございます。今回は私にとって身近なトピックで、際立つビジネスを実現するための取り組みについて、パートナー様とお話しできるのを嬉しく思います。

 

[00:01:17] ブランドン エアハルト 申し上げたように私たちは長く一緒に仕事をしていますが、お聞きの皆さんのために、グレンさんの役割について少し詳しく教えていただけますか。 

 

[00:01:22] ベッカ グレン はい。私はエクスペディアでは古株です。実は、この会社に来てもう 20 年近くになります。当初、私が担当したのはホテル側のビジネスでした。アカウント マネジメント チームでさまざまな職務を経験し、本当にさまざまな形態や規模の施設と直接やり取りしました。北米の小規模市場だけでなく、米国の複数の大規模市場のトップクラスのチームともやり取りがありました。2019 年には、ホテル サプライ チームからバケーションレンタル サプライ チームに異動し、主に Vrbo ブランドを担当しました。私はこの異動に大いに期待していました。私はもちろん旅行関連全般に強い関心を持っていますが、中でもさまざまな宿泊施設に興味があり、バケーションレンタル分野には非常に大きな可能性があると常々感じていたからです。業界でもとても面白い分野です。また、バケーションレンタル商品を高く評価していて、家族旅行でよく利用しています。以来、すばらしいバケーションレンタル担当アカウントマネージャーたちの責任者を務めてきました。これまで、多くのすばらしいパートナー様の成長を目にし、示唆に富むストーリーを耳にして、たくさんの感動がありました。

 

[00:02:16] ブランドン エアハルト 今日のトピックにピッタリですね。メアリー ベス マイルスさんも旅行業界のベテランです。グレンさん、あなたがお迎えしたゲストについて、お聞きの皆さんに紹介してください。

 

[00:02:26] ベッカ グレン はい。もちろんです。メアリー ベス マイルスさんは、フルサービスのバケーションレンタル管理会社である Vacation Rental Collective の最高経営責任者を務めていらっしゃいます。マイルスさんは創業社員兼最高執行責任者として 2017 年 10 月に入社されました。2020 年後半に CEO に就任されています。幼いころからホスピタリティへの熱い思いを培ってこられ、コロラド州南部で家族経営のベッド アンド ブレックファストを運営していたお母様の手伝いをされていました。宿泊客を温かく迎え、忘れられない思い出を作る仕事に若い頃から触れてこられたことをしっかりと心に刻んでいらっしゃいます。VRC に入る前は、10 年近く地方自治体の運営や管理に携われていました。その経験が、バケーションレンタル業界に影響する地方自治体の政策や規制を取り巻く複雑な要素を理解するうえで役立っているそうで、それについてもお話を伺っています。

 

[00:03:13] ブランドン エアハルト それでは本題に入りましょう。皆さんをお待たせしすぎてはいけません。それでは、ベッカ グレンさんとメアリー ベス マイルスさんのインタビューをお聞きください。

 

[00:03:22] ベッカ グレン 本日はご参加いただきありがとうございます。Vacation Rental Collective について、また CEO としての役割について教えていただけますか。 

 

[00:03:29] メアリー ベス マイルス はい。まずは、お招きいただき誠にありがとうございます。今回参加することができて光栄です。ホスピタリティを企業文化として育んできた Vacation Rental Collective での経験をお話しする機会をいただき嬉しく思います。私は Vacation Rental Collective の CEO を務めています。コロラド州デュランゴに本社を置く、地域に根差した民間のバケーションレンタル管理会社です。本社はデュランゴですが、その他 17 のマーケットの施設も管理しており、休暇に最適な旅行先も対象に含まれています。たとえば、オレゴン州ベンド、ユタ州モアブ、ニューメキシコ州サンタフェ、コロラド州ベイルなどがあり、新たにウィスコンシン州ノースウッドも加わりました。750 を超えるバケーションレンタルオーナーのパートナー様に向けてフルサービスのバケーションレンタル管理を提供しており、毎年非常に多くのお客様をお迎えしています。

[00:04:21] ベッカ グレン すばらしいですね。私はホスピタリティを掲げる企業文化はすばらしいと思います。ご経歴を拝見して、これまでのご経験で本当に素敵だなと私が思うことの 1 つは、ご家族が経営するベッド アンド ブレックファストでとてもお若いときからホスピタリティを身に付けてこられたことです。この業界には、若い頃からそういう経験をお持ちで、もう血肉となっているような方のすばらしいお話が数多くあります。ホスピタリティが話題に上がると、伝統的なホテルでの体験を考える方が多いようです。しかし当然、ホスピタリティにはオーナー様側からの側面もあります。そこで、バケーションレンタルの管理の観点から、ホスピタリティについてどうお考えですか。バケーションレンタルのオーナー様はどのように考えるべきだと思われますか。

 

[00:05:01] メアリー ベス マイルス いい質問ですね。私たちの日々の取り組みの中心にあるのがホスピタリティですから。お客様をお迎えするうえで目標としているのは、大切にされていると感じていただくこと、ご自宅のようにくつろいでいただくことです。「もうひとつの我が家」の考え方です。すべてのやり取りの基盤となるのがホスピタリティであり、相手がお客様でもオーナー様でも同じですが、それだけでなく、私たちのお客様に不可欠なサービスを提供し、扱っている宿泊施設全体で維持管理を行う、客室清掃やメンテナンスなどのサービス提供者の方に対しても同様です。おっしゃっていたように、ホスピタリティとは基本的に親しみやすさや温かさ、歓迎の気持ちを表すことであり、これまでに会ったことがない人にはなおさらです。ある意味では、重要なのは人としての基本的な対応、つまり誠実であること、寛容であること、正直であることと言えます。ホスピタリティについて大切だと思うのは、状況に応じたものであること、相手に応じたものであることです。それぞれのお客様に相対して、最高級のサービスで驚きと喜びを提供できるかどうかは、そのお客様がどのような方でどこからいらしていて、その方にとって何が重要かという基本的なことを理解しているかどうかにかかっています。お客様のニーズを理解し、それぞれの状況に応じたアプローチをとり、お客様とのつながりを築いたうえで、お客様に対応している時点ではお客様自身も気付いていなかったような要望をかなえられる、期待を超える機会を掴むことです。

 

[00:06:24] ベッカ グレン すばらしいご指摘です。その点についてはさまざまに論じられていますね。サービス提供者の方や、期待を超えるオーナー様についてはよく話題に上ります。そうしたすばらしい体験を生み出し、驚きと喜びをもたらす取り組みをしている方はたくさんいます。とても重要なポイントですね。

 

[00:06:40] メアリー ベス マイルス 本当です。私たちにとって、ホスピタリティとは宿泊する場所を提供するだけではありません。お客様にその場所ならではの体験に浸っていただくこと、本当に地元らしい体験をしていただくこと、その後の人生でずっと大切にしたくなるような思い出を作っていただけるようお手伝いすることです。ホスピタリティに対する私たちのアプローチは、さまざまな意味で非常にシンプルです。1 人ひとりに向けたサービスであることと細やかな気配りが中心となっています。たとえば、お越しいただくお客様にウェルカムギフトのバスケットをご用意することです。バスケットには地元の物を入れておきます。近くのお菓子屋さんのお菓子や、地元で焙煎されたご近所でも評判のコーヒーなどです。お客様は滞在中にそのコーヒーショップに足を運んでエスプレッソを飲んでみることもできます。地元のブルワリーでパッケージングされた缶入りのご当地セルツァーもあります。私のお気に入りの 1 つで、私たちの新しいマーケットであるウィスコンシンにも、このような地ビールがあります。Spotted Cow という名前で、ウィスコンシンでしか手に入りません。このように、お客様をお迎えする際には、お客様がその地元らしい体験ができるようにしています。私たちが働くその地域で本当に地元らしいと言えるものです。

 

[00:07:49] ベッカ グレン 素敵ですね。そのようなちょっとした特別感が、バケーションレンタルの体験を特別なものにする地元らしい雰囲気をもたらしてくれるのですね。もし、私が出かけて行って、自分の泊まるバケーションレンタルに地元のお菓子が置いてあったら、その瞬間に嬉しくなるでしょうね。これでもう 1 人獲得です。クリエイティブな取り組みと地元らしい雰囲気はすばらしいと思います。さて、お客様の期待についてと、驚きと喜びについてお話しいただきました。短期レンタルに関しては、この数年で確かに旅行者の期待に変化がありました。特にこの分野を初めて体験する新規のお客様が多く見受けられました。実際に目にされた変化について、またバケーションレンタルのオーナー様はサービス内容にどのような変化をつけられるかについてお話しいただけますか。すでに触れられたことや良い例を挙げていただいたこともたくさんありますが、お客様それぞれのニーズに対応するためのヒントや提案が他にもあれば教えてください。

[00:08:36] メアリー ベス マイルス 重要な要素が 2 つあると考えています。確かにパンデミック後にお客様の期待には変化が見られています。そこでそれに対して、私たちの側、施設管理者や施設のオーナー様それぞれがそうしたお客様の期待にどのように適応していくかが課題です。多くの場合、この適応はリアルタイムで進んでいます。おっしゃったように、コロナ禍では、非常に多くの旅行者が従来型の宿泊環境を提供するホテルからバケーションレンタルへ移行するのを目の当たりにしました。こうしてお客様が流れ込んだことで、ある種の期待が形成されました。お客様はシーツなどのリネン類や、高速で信頼性の高い Wi-Fi、ケーブルテレビ、贅沢なバス用品などの施設内の設備やサービスを求めています。本当に大切なことです。

 

[00:09:20] ベッカ グレン 本当に大切ですね。 

 

[00:09:21] メアリー ベス マイルス パンデミック以前は、このようなものはバケーションレンタルでは標準的ではありませんでした。コロナ禍でペットを飼い始めて、そのペットと一緒に旅行する方が最近は増えているので、ペット可の宿泊施設を求めるお客様も増えています。施設管理者やオーナー様にとっては、そうした期待に適応することが本当に重要です。オーナー様とともにリネン一式を新調し、施設の設備やサービスの充実を図る必要があります。こうしたことが重要である一方で、お客様の期待に応えるだけでなく、供給が増えていくなかで競争力を維持し続けることも重要となっています。この分野は、供給が前年比で 30% 増加しており、海外旅行が回復するとともにホテルの利用も戻っていることを背景に、需要が鈍化しつつあります。そこで私は、キャンセルポリシーについてのティム ロソリオさんのお話をよく思い返します。彼は、昨日までの差別化要因が今日は標準になるとよく言っています。これはお客様の期待にも当てはまります。花柄のシーツに羽毛布団は、過去の話になりました。冷蔵庫に残された調味料や使いかけのシャンプーとコンディショナーも同じです。どちらもつながっていると思います。バケーションレンタルの分野ではどうなるかということです。

 

[00:10:30] ベッカ グレン 本当ですね。 

 

[00:10:31] メアリー ベス マイルス このようにお客様が期待するのは、レンタルした宿泊施設がプロの手によって清掃され、自分たちが泊まれるように準備が整っていることです。パリっとしたシーツなどのリネン類が用意され、宿泊客が変わるごとにバスマットが洗濯されている安心感を期待しています。簡単に聞こえますが、扱っている宿泊施設全体を見るとさまざまな違いがあることに驚かれると思います。お客様が大手ホテルブランドに期待するのと同じ品質を一貫して提供すること、それを私たちやオーナー様の手で的確に実践していくことが、業界として目指す方向であり、お客様の期待が向かう方向を適切に反映させていくことです。

 

[00:11:11] ベッカ グレン 本当にその通りです。期待の変化、ダイナミズムがありますね。また、この幅、経験の幅、そしてプロ意識の必要性についても触れられました。

 

[00:11:21] メアリー ベス マイルス もう 1 点よろしいですか。言い忘れてしまってすみません。お客様の期待とホスピタリティの間の相互作用についてです。お客様の期待についてお話ししましたが、お客様の期待が高いのは確かであり、それは当然のことです。多くのお客様にとって、1 年のうちに取れる休暇は限られていて、家族や友人と宿泊先で充実した時間を過ごせるのは貴重なことです。旅行の計画にも多くの労力をかけています。Expedia Group による最新の「予約プロセス」レポートによると、バケーションレンタルのお客様は旅行計画の調整、旅行に関するコンテンツの確認、家族旅行にぴったりの宿泊施設探しにおよそ 8.5 時間を費やしています。そしてその休暇のために時間だけでなく、たくさんのお金も費やしています。スキー旅行でコロラドに行くとしましょう。3 人のお子さんにスキーの装備一式が必要になります。ゲレンデ直結のすばらしい宿泊施設を確保します。ポーラーエクスプレスや月光の中を進むクリスマスイブのそり乗車ツアーの乗車券も家族全員分買ってあるかもしれません。こうした費用が積み上がるとかなりの金額になります。お客様は年に一度の休暇を問題なく過ごせることを望んでいます。このように考えれば、お客様の期待がどこから来るのかすぐに理解できます。お客様を迎える側はこうした期待に応えるため、お客様に応じた質の高いサービスを提供する必要があります。そこで、今日話題に上がっているホスピタリティの要素が出てきます。

[00:12:45] ベッカ グレン お客様に応じたサービスの提供やバケーションレンタルにおける体験のさまざまな側面についてはお伺いしました。バケーションレンタルのビジネスは、規模や施設数、従業員数などを見てもそれぞれに違いがあるのは明らかです。バケーションレンタルを管理するにあたり、日常的な業務を楽にするのに役立ったツールがあれば教えていただけますか。

 

[00:13:03] メアリー ベス マイルス 日常業務の管理に使用している重要なツールの 1 つは、施設管理システムです。施設管理システムとして Escapia を使用していますが、これも Expedia Group の製品です。Escapia を使用すると、Vrbo を含むすべてのサイトでカレンダーが連動します。そのおかげで、ダブルブッキングが発生する心配がありません。カレンダーが同期されていなければ、当社のサイトで予約するお客様と Vrbo で予約するお客様が重なることもありえますが、そのことを考える必要もありません。Escapia では客室清掃やメンテナンスの担当者とのやり取りもでき、日常業務をシステムで自動化できるので、そうした担当者の方たちがスケジュールの確認や調整をするのも本当に簡単です。お客様がどのサイトから予約したかに関係なく、1 つのツールでお客様とやり取りをすることができます。また、Rates Manager 機能を使うと、1 泊あたりの料金の変更管理もできます。ご存知の通り、このビジネスではタイミング、シーズンに適した料金を設定することが、オーナー様の収益を最適化するうえで非常に重要です。それに役立つツールがなければ、各日の料金を管理する作業は本当に煩雑になりかねません。それ以外で重要なこととして、最近ますます見かけることが増えていますが、Escapia を始めとするいくつかの製品は、扱っている宿泊施設全体に旅行テクノロジーを取り入れるのに役立ちます。たとえば、スマートロックや一般的なスマート ホーム テクノロジー、室温調整や照明、浴室のお湯はりセンサーなどです。私たちにとっては、このような機能があることでチェックイン時のお客様への対応がスムーズになり、オーナー様にとっては施設の電気代の節約に役立ちます。

[00:14:44] ベッカ グレン すばらしいですね。さて、2024 年のバケーション ホーム オブ ザ イヤーを先ほど発表しました。そして、Vacation Rental Collective と共有してきたことから、あなたがお客様からの素晴らしい評価を築き上げることに熟達しているのは明らかです。あなたのご意見を聞きたいと思っています。優れたバケーションレンタルの条件とは何でしょうか。もし今日、あなたがこの賞を授与するとしたら、どのような要素を重視しますか。

 

[00:15:07] メアリー ベス マイルス そうですね、ベック、突然こんな名誉ある賞を贈ると思うとプレッシャーを感じますが、私にとっては設備やサービスがすべてです。プライベートプールやホットタブ、ゲーム設備、バスケットボール コートやアーケードゲームなどです。少しやり過ぎに感じるかもしれませんが、確実に施設をとても特別なものにします。個人的には、バスケットボール コートとスキーボールがある施設が一番だと思います。しかし、ユニークな建築やインテリアデザインといった他の要素も、世の中に存在する数多くの素晴らしい選択肢の中からお客様が選択する上では非常に重要です。立地は重要な特徴です。ダウンタウンや街の中心部まで歩いて行きたいこともあれば、何もかもから離れて静かなバケーションを過ごしたいこともあります。ですから立地という要素は、お客様に応じて大きく異なるものですが、選考プロセスにおいては本当に重要なのです。バリアフリーもまた、すべての旅行者が平等に持続可能な方法で施設を楽しめるようにするために重要です。主な特徴は、リサイクルへのアクセス、施設内の環境に優しい製品などです。他には、省エネスマートホーム技術もそうですね。私にとっての最後のピースは、ペットとの宿泊が可能なことでしょう。多くの人がそうであるように、私も休暇に愛犬を連れて行きたいと思っています。

 

[00:16:23] ベッカ グレン コロナ期に飼うのが流行った子犬ですね。

 

[00:16:25] メアリー ベス マイルス その通りです。

[00:16:26] ベッカ グレン 家族の一員ですからね。休暇も一緒に過ごさないと。大事なポイントがいくつもあり、バリアフリーとサステナビリティにも触れられました。この点に関してはさまざまな前進が見られますが、インクルーシブな環境を提供することは非常に重要です。少し話は変わりますが、これも非常に重要なトピックです。もう 1 つ、興味深い経歴をお持ちなのでお伺いします。優れたオーナーになるには、旅行者の満足度向上に注力するとともに、地域社会にも関わっていくことが重要であることが分かっています。その 1 つとして、バケーションレンタル業界に影響する地方条例を理解することが挙げられます。バケーションレンタルのオーナー様が関連規制の最新情報を常に把握するためには、また、地方自治体レベルのアドボカシーに参加するにはどうしたらよいでしょうか。

 

[00:17:10] メアリー ベス マイルス タイムリーなご質問ですね。私がバケーションレンタル業界に入ったのは 2017 年ですが、その前は 10 年ほど地方自治体の仕事をしていました。つまり向こう側に立って、政策立案者が検討の過程において何が重要であるか、主要な政策要素について理解できるよう支援していました。そのときの経験を通じて得られたさまざまな見識が現在の仕事に役立っています。地方行政に馴染みのない方にとっては、政策決定のプロセスがどう進むかを理解するのは難しいかもしれません。いつプロセスに参加するのか、地方議員への働きかけや、自社のビジネスの将来にとって重要な話し合いをどうしたらよいのかなどですね。こうしたことについては、私は以前のキャリアでの経験がありますし、この 6 年にわたり政策立案者の方々とやり取りをして、営業している地域におけるバケーションレンタル関連政策の立案、検討を支援してきました。その過程で得られた見識や教訓としては、政策立案者や行政担当者の方たちと関係を構築することが重要です。つまり、行政の体制を理解することです。多くの場合、行政には専門の市政代行官がいますが、規模の大きな地域ではまた違ってきます。強力な力を持つ市長を中心とした政治体制です。しかし、行政担当者は政策形成に重要な役割を果たします。そうした方々とやり取りをすること、コーヒーでもご一緒して、個人的な関係を築くことが効果的な場合があり、プロセスを経て成立する規則や規制の場合には特にそうです。あらかじめ話ができるルートがあれば、働きかけをしたり、自分にとって重要な案件について話し合うことができます。関わりを持つことは、有能な地域のリーダーや経営者であるために重要なことの 1 つだと思います。当社の共同創設者の 2 人はどちらも市議会の一員だったので、私が市の職員をしていたときに彼らと接点があり、最終的に、親切にも会社に誘っていただいたのです。それもやはり、関係を構築して、やり取りする相手を根本的なところで理解していたからこそです。議題を注視していないと、突然のものごとで、政策立案者はすばやく動き出します。火曜日の会議の議題が木曜日に出てくることもありえます。その議会で彼らが何の話をするかをしっかり注視している必要があります。合意点を見つけようと努力することも大切だと思います。本当に相手を尊重することが、政策立案者とお互いを尊重した話し合いをすることにつながります。優れた政策は歩み寄りから生まれるものです。歩み寄れるところ、譲ってもよいところをわきまえておくことです。たいていは折り合うところがあるものですから、合意できる共通の目標に向けて政策立案者と協力することです。それでももちろん、この過程でお会いした多くの方を思い返してみると、必ずしも話を聞いてもらえるとは限りません。また、この話を聞いて想像されるほど簡単なことでもありません。しかしその目標に向けて、書面で意見を提出し、証言を記録してもらえる、または意見を公的な記録に残してもらえる公式な機会があればそこに加わるようにしましょう。その中で、個別の話も伝えましょう。自社のビジネスがコミュニティにどのようなメリットをもたらすか、何人の人を雇用しているかなどです。客室清掃やメンテナンスなどのサービス提供者について、自社のビジネスがその人たちやその家族にどういう意味を持つかについて語りましょう。自社のビジネスが地域にもたらす経済効果について、売上税や宿泊税が重要な公的サービスの資金源となること、また、宿泊客が地元の商店で買い物をし、飲食店で食事をし、地元のアクティビティを予約することでその地域で使われる金額の両面から話しましょう。効果を上げるためには多面的なアプローチが必要になります。ここでもう 1 つ重要なことは、同業者やほかの施設管理会社、個々のオーナー様を評価するうえで、数字の強さを知っておくことだと思います。この分野では不動産のコミュニティも非常に効果的な場合があります。また、サービス提供者を巻き込むことです。それぞれの証言の申し立てにより、一般の参加が可能な期間に多様な意見が取り入れられます。

 

[00:21:11] ベッカ グレン とても勉強になります。私も多くの点で同意します。まずは参加することから始まるものだと思います。多くの人は、どこから始めるかというところで尻込みしてしまうのでしょう。実は小さなチャンスはたくさんあり、ちょっとした行動を起こすことで関わりにつながり、そこから発展していきます。

 

[00:21:23] メアリー ベス マイルス その点では、地元の政策立案者に働きかけるにはどこから始めたらよいか分からない場合は、私たちの仲間である Rent Responsibly のデイビッド、アレクサ、ダナがとても役に立つ情報を持っています。彼らの持つ豊富な知識と経験は、このプロセスを乗り越える助けになります。Rent Responsibly は、オーナー様や施設管理者に対して、ひるんでしまいたくなるようなこのプロセスを本当にシンプルにするフレームワークや見通しを提供してくれます。私たちはさまざまな形でダナと共に取り組んできました。彼女は Mile High Hosts を率いていますが、これは私たちも参加しているローカル アドボカシー グループです。彼女はベンドやオレゴンのマーケットでのアドボカシーグループの立上げも支援してくれています。これは、この分野の他の事業者に働きかけ、先ほど話していたような同業者の組合を作ろうというものです。

 

[00:22:11] ベッカ グレン すばらしいですね。Rent Responsibly については皆さんにお伝えしていきたいです。そして、個別の話が重要ということでした。その背後には現実の人間がいること、そして、多くの場合はこのような議論を監視している地域社会が関係していることを示すことができます。そうしたことを話し合いに取り入れることが非常に重要です。

 

[00:22:31] メアリー ベス マイルス この業界は不当な非難を受けがちだと思います。私たちがこうした話し合いに参加していると、バケーションレンタルのオーナーを化け物か何かのように思っている人や、彼らは外部投資家で地域のことは考えていないと思っている人が大勢います。できる範囲で、こうした話に立ち向かい、地域の中での私たちのストーリーを伝えることが、このビジネスのこれからに非常に重要で不可欠なことです。

[00:22:53] ベッカ グレン その通りです。そして、合意点の話につながります。合意点は必ず見つけられるものです。では、マイルスさんに最後の質問です。楽しい質問で、Expedia Group でも人気の質問です。次の旅行先はどちらでしょうか。何か楽しい計画はありますか。

 

[00:23:09] メアリー ベス マイルス きましたね。私も大好きな質問です。非常に答えやすい質問をありがとうございます。私の母が 70 歳の誕生日を迎えました。年齢を明かしたら母にひどく怒られそうですが、それで来年、2024 年に母をイタリアに連れて行くつもりです。私の母、叔母と私たち姉妹の女子旅です。イタリアでは目いっぱい楽しもうと思っています。ローマ、フィレンツェ、そして何よりワインのテイスティングとトスカーナの風景です。

 

[00:23:42] ベッカ グレン それは素敵ですね。そんな風に皆さんご一緒に旅をするのはいい経験になりますね。イタリアは私も大好きな場所の 1 つです。とても羨ましいですが、素敵なお話なので、ぜひ楽しんできてください。今日は洞察に富んだお話をお伺いしました。このように重要な話をお伺いできてよかったです。今日はお時間をいただき本当に感謝しています。マイルスさん、ありがとうございました。 

 

[00:24:05] メアリー ベス マイルス グレンさん、本当にありがとうございました。お話しできてとても楽しかったです。ぜひまたお会いしましょう。

 

[00:24:15] ブランドン エアハルト すごいですね。エネルギーが沸き上がるようです。マイルスさんには本当に参考になる話をしていただきました。レコーディングも楽しかったのではないですか。

 

[00:24:24] ベッカ グレン 本当にそうでした。話していた時もすばらしい時間でしたし、このエピソードの準備で彼女のことを深く知ることができたのもよかったです。

 

[00:24:31] ブランドン エアハルト 2024 年のバケーションホーム オブ ザ イヤーの発表をしたばかりですので、施設が選ばれるための条件であるプレミアオーナーのステータスをどうしたら目指せるのかについて話をする絶好の機会ですね。今回のお話で注目のポイントはどこでしたか。パートナー様は実際のビジネスにどう活かせるでしょうか。

 

[00:24:49] ベッカ グレン 確かにそうですね。パートナー様にホスピタリティとは何か、それが旅行者の満足度にどう影響するかを改めて考え直していただくよい機会でしょう。マイルスさんが何度か言及されたのは、滞在の満足度を高めるために改善を続けるうえで、宿泊者の期待に目を向けて、そこに照準を合わせることが重要だということです。また、使用しているツール、Escapia やカレンダー同期などが業務に役立っているようですね。業務効率のためにそうしたツールを見つけて活用していくのが賢いやり方でしょう。

 

[00:25:19] ブランドン エアハルト その通りですね。パートナー様にこれらのツールを使用していただければ、さまざまな形で、予約の受付やパートナー様との最初のやり取りをスムーズに進めることができます。マイルスさんが Escapia やカレンダー同期を使用されていると分かって嬉しくなりました。それによってあきらかに旅行者の満足度を一段階引き上げることができます。お 2 人が規制についても触れられたこともよかったですね。つまらない話と思われる場合もあるかもしれませんが、今回のお話は勉強になるものでした。オーナー様が地元の法律や政策に注意を向けることで、よりよい環境を実現できるということですね。

 

[00:25:50] ベッカ グレン そうですね。彼女のような専門知識を持つ方をお迎えできてよかったです。バケーションレンタルに関わる地方条例について最新情報を得ておくことが死活問題につながる場合もありえます。

 

[00:26:01] ブランドン エアハルト さて、ポッドキャストの編集室で地図を広げてみました。マイルスさんの次の旅行先は聞きましたね。では、グレンさんのご家族は、次はどこに行く予定ですか。

 

[00:26:11] ベッカ グレン 次の大きな旅行は、数か月後にナポリとポジターノに行く予定です。イタリアが大好きなのですが、この 2 か所には行ったことがないのでとても楽しみにしています。ポジターノならではの景色を実際に見られるのが待ちきれません。

 

[00:26:24] ブランドン エアハルト それでは、大事な質問です。宿泊先はバケーションレンタルですか、ホテルですか。 

 

[00:26:30] ベッカ グレン バケーションレンタルです。当然です。

 

[00:26:32] ブランドンエアハルト そうですよね。すばらしい旅行になりそうですね。荷物持ちが必要なら、私がお手伝いしますよ。

 

[00:26:37] ベッカ グレン 考えておきますね。 

 

[00:26:38] ブランドン エアハルト 楽しいお話でした。ご参加ありがとうございました。バケーションレンタルに携わる方や旅行業界の見識を広げようという方に参考になる、すばらしいエピソードでした。最高のエピソードをありがとうございました。グレンさん。

 

[00:26:53] ベッカ グレン いえいえ。ありがとうございました。

 

[00:26:57] ブランドン エアハルト いつものように、ポッドキャストのご感想などは PoweringTravel@Expediagroup.com までメールでお寄せください。スペースなしの一語で「PoweringTravel」、アットマーク以下が「Expediagroup.com」です。また、ウェブサイトの新しいフォームなら入力が簡単です。Partners.ExpediaGroup.com をご覧ください。こちらの Web サイトは刷新されて見やすくなりました。ビジネスパートナー様向けの役立つ情報や有益な情報が掲載されています。お時間があれば、ご利用のプラットフォームでポッドキャストの評価とレビューもお願いいたします。皆さんのような方にこの番組を知っていただくためです。お聴きいただきありがとうございました。Expedia Group がお送りする「旅行ビジネスをサポート」ポッドキャストの次のエピソードでまたお会いしましょう。


登場いただいた専門家の皆様


メアリー ベス マイルス氏

Vacation Rental Collective、CEO

Vacation Rental Collective の CEO であるメアリー ベス マイルス氏は、お客様に応じたサービスと細やかな配慮を重視してバケーションレンタル管理を行っています。コロラド州生まれの彼女は、施設のオーナー様とお客様の双方と強固な関係を築くこと、そして卓越したサービスを提供することが成功の鍵だと信じています。

ベッカ グレン

Expedia Group、パートナー サクセス チーム、ディレクター

Expedia Group のバケーションレンタル宿泊施設部門、パートナー サクセス チームの責任者。チームでは、Expedia Group のサイト、特に Vrbo で露出を最大限に増やす戦略について、バケーションレンタル運営パートナー様のコンサルティングを担当しています。旅行業界のベテランであり、米国テキサス州オースティンで夫と 10 代の息子 2 人と暮らしています。

ブランドン エアハルト

Expedia Group、マーケティング部門バイスプレジデント兼 「旅行ビジネスをサポート」メイン MC

Expedia Group の B2B 宿泊施設マーケティングの責任者であり、パートナープログラムの拡張に重要な役割を果たしてきました。戦略的イニシアティブをリードし、収益分析データの利用を促進することでパートナー様の成功を支援しています。妻と旅行好きの子供と一緒にイリノイ州シカゴで暮らしています。



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