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Vrbo の新しいバリアフリー パートナーシップがすべての人に門戸を開く

Becoming rentABLE の創設者であるロレイン ウッドワード氏は、バケーションレンタルのバリアフリー対応を変革しており、Vrbo® のオーナーの同様の対応を後押ししています。


Becoming rentABLE の CEO 兼創設者であるロレイン ウッドワード氏と対談し、バケーションレンタル業界におけるバリアフリーの重要性の高まりについて話し合いました。Becoming rentABLE の使命は、誰もが簡単に旅行できるようにすることです。障がいのある方とそのニーズを満たすバケーションレンタルをつなぐとともに、宿泊施設のオーナーがすべてのお客様にとってより居心地の良い空間を作るサポートをしています。

 

バリアフリー旅行の未来と、バケーションレンタル市場が多様なニーズに応えるためにどのように進化できるかについて、ロレイン氏が語ったことを紹介します。



Becoming rentABLE 創業のきっかけは何でしたか ?

 

ロレイン ウッドワード氏 (以下 LW) : 私たちは筋ジストロフィーの 3 人家族で、旅行に行きたかったのですが、バリアフリー対応の宿泊施設を見つけるのはほぼ不可能だったので、旅行するのは難しいと気づきました。ホテルはスペースが限られているし、バケーションレンタルは私たちのニーズに合うものがまったく見つかりませんでした。このことが 2014 年に完全バリアフリーの短期レンタル施設「A Place of No Worries」(心配のない場所) を建てる動機となりました。

 

私たちが最初の施設を建て、お客様に話を聞いてみたところ、バリアフリー対応の宿泊施設を見つけるのが困難という思いを共有するご家族がたくさんいることは明らかでした。そこから Becoming rentABLE のアイデアが生まれました。


バリアフリー旅行をどのように定義しますか ? また、バリアフリー旅行が旅行業界にとって不可欠な理由を教えてください。

LW : バリアフリー旅行とは、旅行体験をすべての人にとってインクルーシブかつバリアフリーなものにすることです。交通機関、宿泊施設、観光スポット、サービスが、身体的、感覚的、認知的能力に関係なく、すべての人を受け入れるように設計されているか適合していることが保証されます。

 

バリアフリー旅行がなければ、私たちの世界はほとんどインクルーシブでも公平でもないものになってしまうでしょう。私たちの社会は、バリアフリー旅行が最終的には障がいのある人だけでなく、すべての人に恩恵をもたらすことを忘れがちです。バリアフリー旅行は、観光業を活性化させることで経済に貢献しており、優れたビジネスと言えます。


現在、障がいのある旅行者が直面している最大の課題は何ですか ?

LW : 障がいのある旅行者は、信頼できる情報が不足しており、主に旅行の選択肢が限られているために、事前に綿密な計画を立てることを余儀なくされることがよくあります。複数のバリアフリー対応のサービスを手配するのは面倒で時間がかかります。

 

たとえば、私が旅行の計画を立てるとき、バリアフリー情報が古かったり信頼できなかったりすることが多いため、予約に余計な時間を割かなければなりません。航空会社、電車、バスのバリアフリー対応に一貫性がないため、車椅子が破損するかもという懸念が浮かんだり、目的地でバリアフリー対応の交通手段を見つけるという困難が生じたりします。利用できる交通手段が数少ないことや提供されていないことも少なくありません。宿泊施設の予約は、施設内をどのように移動するかを把握する助けとなる寸法の情報や写真がないため、特に困難です。また、公共施設やレストラン、店舗は利用制限があることが多いため、バリアフリー対応の目的地やアクティビティを見つけるのが難しいこともあります。

 

状況をさらに困難にしているのは、差別され、歓迎されていないと感じることです。一概には言えませんが、私の能力に対する思い込み、障がいに関する無理解、大切なお客様ではなく重荷として扱われることが、旅行を非常に厳しいものにしています。


67%

旅行の計画に必要な情報をより簡単に見つけられるべきであると考えている障がいのある旅行者の割合¹

72%

バリアフリー対応の交通機関や宿泊施設を探すことの重要性を訴えている障がいのある旅行者の割合²



障がいのある旅行者に関する一般的な誤解にはどのようなものがありますか ?

LW : 障がいのある方は旅行したいと思っているだけでなく、実際にしています。実のところ、私たちは熱心な旅行者であり冒険家です。私は水辺が大好きで、ビジネス、休暇、教育、そして新しい場所を探索するという純粋な喜びのために、いつでも旅行に出たいと思っています。ただし、バリアフリー対応の優れた宿泊施設がもっとあるならという条件が付きます。

 

バリアフリー旅行は 1 つであらゆる状況に対応できる解決策ではありません。車椅子を利用できる宿泊施設が必要な方もいれば、慢性疾患を抱えている方や視覚や聴覚、認知に障がいのある方もいます。どの状況にも独特の宿泊施設と思慮深い配慮が求められるため、旅行者それぞれの独自のニーズと能力を考慮することが重要です。とはいえ、目に見える障がいがあるからというだけで、その人が助けを必要としていると決めつけないことも同じくらい重要です。こうした対応を屈辱的と感じることもあるためです。そのため、お客様と率直なコミュニケーションを図ることが不可欠です。


16%

世界中の障がいのある方の割合³

600 億ドル

移動に困難を抱える旅行者が毎年旅行に費やしている額⁴

+10%

他の旅行者に比べて障がいのある方の支出額が高い⁵



バリアフリー旅行者として不満に思った体験と満足した体験の両方を教えていただけますか ? こうした体験からオーナーは何を学ぶことができますか ?

LW : 個人的に不満に思う体験をいろいろしてきましたが、いつも思い出す旅行をひとつ紹介しましょう。私は数週間かけて計画し、アメリカ中部に向けて 2,250 km に及ぶ旅に出ました。

 

最初は順調でしたが、アーカンソー州に到着したとき、「バリアフリー対応」と謳う客室のベッドが低すぎて、介護人が私を安全に移動させることができないことがわかりました。ベッドを高くするために追加のマットレスを要求すると、施設はベッドの各脚の下に本を置いてその場しのぎの解決をしようと試みました。介護人が私をベッドから起こそうとしたとき、マットレスが本で作った台から滑り落ち、私は床に倒れ込みました。怪我はありませんでしたが、不快な体験でした。このことがなければ素晴らしかった旅が台無しになってしまったのですから、不運でした。

 

その一方で、紹介できる素晴らしい体験談もたくさんあります。私たちのバケーションレンタルまで車で 2 日半かけてやってきたカナダのご家族から、目が不自由で車椅子を使い、自閉症を抱える 48 歳の息子に対応できるバリアフリー対応のバケーションスポットを 28 年かけて探していたオースティンのご家族まで。

 

個人的に気に入っている方を挙げるなら、バージニア州からのリピーターです。父親が私がオーナーであるか尋ね、家族が快適に休暇を過ごせる場所を作ってくれたこと、そして休暇中にシャワーを浴びることができたのは初めてだったことに感謝したいと言ってくれました。

「私は下半身不随で車椅子を利用しています。ビーチでバリアフリー対応のバケーションレンタルを見つけるのは困難です。単なる後付けではなく、特にバリアフリー対応を考慮して建てられた施設に前回宿泊できたのはいつだったか思い出せません。」

ジョン J. 氏

Vrbo のお客様

編集者注

 

もう 1 つの素晴らしい例として、Vrbo オーナーで建築家のアレック ホルサー氏が運営する Whaletopia が挙げられます。ホルサー氏は、身体の不自由な成人の娘が自由に行動できるようにしたいと考えていました。同氏はその希望をはるかに超え、運営しているバケーションレンタルに思いやりのある改良を施して、娘のニーズに対応し、滞在するすべてのお客様にとって快適なスペースになるようにしました。低めのキッチンカウンター、電化製品、キャビネットの幅の広い取っ手、レバー式ドアノブ、デッキの柵、手すり、そしてパティオやデッキ、歩道に出られるバリアフリー設計の通路など、細部までこだわっています。また、身の回りのものを置く可動式のサイドテーブルや、旅行者が自分で荷物を引っ張って移動できるローリングカートなど、家具にも配慮がなされています。


Whaletopia は、バリアフリーを念頭に設計された車椅子対応の広々としたポーチを備え、障がいの有無に問わず、あらゆる旅行者を歓迎しています。
バリアフリー対応のキッチンは、Whaletopia に滞在するすべての車椅子利用者が必要なものに簡単に手が届き、楽に移動できるよう設計が配慮されています。

「座った状態で人生を送っている人には、立って過ごしている人は気づかないものが見えています。そこで、上部キャビネットの底面、照明、下部の装飾など、座っている人の目の高さにあるものをより美しいものにしようと努めました。さらにはデッキの柵にガラスを使い、遮るものなく海を眺められるようにしました。」

アレック ホルサー氏

Whaletopia、オーナー


バケーションレンタルのバリアフリー対応を進めようと考えている Vrbo オーナーへのヒントとして、主要な事項を 3 つ教えていただけますか ?

LW : もちろんです ! この業界には数限りない可能性があります。オーナーを始める際の推奨事項トップ 3 を紹介します。


1. バリアフリーについて学習する。

Vrbo と共同で作成した新しいオンライン トレーニング モジュールを活用するとよいでしょう。オーナーが施設のバリアフリー対応を簡単かつ効率的に強化するのに役立ちます。

このトレーニングの良いところは、バリアフリー対応の強化について段階的に説明してくれる点です。また、バリアフリーのニーズに関しては、画一的なアプローチは存在しないこともはっきり示しています。

たとえば、車椅子や松葉杖、歩行器、杖を使っているのを見れば障がいがある可能性があることは知っていても、認知障がい、聴覚障がい、視覚障がいは見ただけではわからないこともあります。トレーニングを受講したオーナーは、バリアフリー対応のアップグレードの基本について学べるだけでなく、当たり前のその先を考え、旅行者一人ひとりに対応する方法に重点を置くにはどうすればよいかについても学べます。

2. 細部に力を入れる。

どのようなバリアフリー設備を提供しているか、検討中のお客様に正確にお知らせしましょう。Vrbo の新機能であるバリアフリー対応の絞り込み検索により、障がいの有無にかかわらずどのような旅行者にも対応できるようにしている特別な設備をこれまで以上に簡単にアピールすることができます。オーナーは施設で車椅子を利用できることを記載するだけでなく、施設が 1 階建てか、入口まで階段がないか、バリアフリー駐車場があるかなどを明記できるようになりました。

施設の概要にバリアフリー設備を明記することもお忘れなく。 1 階建てのバケーションレンタルであるということだけでなく、手すり、可動式ベッド、車椅子で利用可能なシャワーなど、思いやりのある追加設備でどのようにお客様を迎えようとしているかを明確に説明しましょう。設備について詳しく記載すればするほど、お客様はオーナーが自分のことを考え、自分のニーズに配慮してくれていると思うでしょう。


3. 高画質の写真と ADA (障がいのあるアメリカ人法) に対応した説明を掲載する。

 

写真は貴施設をアピールするために不可欠です。花やテーブルセッティングの写真はよく見かけますが、施設の実際の設備はよくわからないことが多々あります。客室全体 (腰から上の写真だけでなく、屋外の階段や玄関、ラグ、シャワーを含む) やバリアフリー設備がわかる高画質の写真は、貴施設が自分のニーズに合っているかどうかをお客様が判断するのに役立ちます。視覚障がい者のために、ADA に準拠した詳細な説明と、音声や視覚的なプロンプトなどのウェブサイトオプションを含めて、誰もが確実に必要としているものを予約できるようにすることも同じく重要です。


位置が配慮された手すりと広々とした設計により、快適かつバリアフリーなバスルームを実現しています。

ベッドは可動式で好みに合わせて快適に休めるよう調整できるため、誰もがくつろいでリラックスできます。
手すりがしっかりと設置されており、安全かつ快適にシャワーを浴びることができます。

バリアフリー旅行の将来について、今後期待される政策やテクノロジー、トレンドはありますか ?

LW : 予約プラットフォームの改善、特にバリアフリー設備が正確に掲載されるように絞り込みや認証システムを強化しているプラットフォームに期待しています。アダプティブ アドベンチャー スポーツや感覚障がい者に優しい博物館体験など、インクルーシブな旅行オプションの増加も、私が望むトレンドのひとつです。

 

テクノロジーも助けになっています。休暇旅行分野でバリアフリーの向上を支援している注目のブランドとして、Be My Eyes、Access Now、Wheel the World、Accessible Go、TSA Cares、Road Trippers が挙げられます。



ご存知ですか ?⁶





すべての人に門戸を開く

バケーションレンタルのバリアフリー対応を今すぐ強化するための実践的なヒントについては、オンライン トレーニング モジュールをご覧ください。

バリアフリー強化で宿泊者数を増やそう

バケーションレンタルのバリアフリー対応を進めることで、600 億ドル規模の市場をどのように活用できるかをご覧ください⁷。

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