予約プロセスのレポートをダウンロードして、オンラインでの旅行購入プロセスに関する主な分析結果を確認し、旅行者に訴求するためのきっかけを把握してください。
現代の旅行者は周囲の世界から影響と刺激を受けており、それに応じて旅行の計画や予約の方法も変化しています。わくわくする観光地の紹介を掲載した広告から、ソーシャルメディアのインフルエンサーによるおすすめ、あるいは旅行ウェブサイトで閲覧できるヒントや口コミまで、旅行者に働きかけて関心を引くためのタッチポイントは進化を続けています。予約販路の全体で、貴施設の魅力を効果的にアピールするにはどうすればいいのでしょうか ?
エクスペディアは最近、Luth Research と共同で「The Path to Purchase: Uncovering How Travelers Plan and Book (予約プロセス : 旅行者がオンラインで旅行を計画して予約を行うまでのプロセスを解明)」* というカスタム調査を実施しました。この調査では、7 地域の市場 (オーストラリア、カナダ、フランス、日本、メキシコ、英国、米国) でオンライン予約プロセスと旅行者の行動に関する分析を行い、旅行者の予約プロセス内で発生するきっかけを明らかにしています。7 万人以上の旅行者集団から得られたデジタル追跡データと 5,700 人超の回答者によるアンケートデータを各地域の市場で収集し、そのデータを検討しました。まずは、旅行者が目的地を計画したり予約先を選んだりする際に、どのくらいの資料や情報を閲覧しているかを説明します。次に旅行者がどのようにアイデアを得て、検索し、旅行を予約しているかについての分析結果を示します。そうすることで、オンライン旅行予約プロセスの全体で旅行者にうまくアピールし、変換を促すためのヒントが得られるでしょう。
旅行コンテンツの閲覧
一般的な消費者は毎日何時間もオンラインで過ごしているため、旅行者が旅行の予約をとるまでに、オンラインでどのように時間を費やしているかを理解することが重要です。デジタルデータ調査の結果を分析したところ、旅行者は予約前の 45 日間に平均 141 ページの旅行コンテンツを閲覧していることがわかりました。航空会社のウェブサイト、旅行比較サイト、オンライン旅行会社 (OTA)、検索エンジンなど、さまざまなオンラインリソースの旅行コンテンツが閲覧されています。
OTA は特に注目されているリソースで、旅行者の 80% が旅行の予約をとる前に OTA を閲覧しています。これは、旅行者が最終的に別のウェブサイトで予約する場合でも、旅行のアイデア探し、調査、計画のために OTA を利用する可能性が高いことを示しています。
また旅行者は出発前の 45 日間に、平均で 5 時間以上 (303 分) という長い時間を旅行コンテンツに費やしています。米国ではこの時間が 8 時間 44 分 (524 分) と長く、多くの競合コンテンツが旅行者の関心を集めていることがわかります。
旅行者は予約プロセスの間に大量のコンテンツを見ているので、多数の競合相手がひしめき合う中で、注目を集める必要があります。
予約前に閲覧されるリソース
予約前の 45 日間に各種のリソースを閲覧している旅行者の割合を見ると、OTA が最も多くの旅行者に利用されています。
80% の旅行者がオンライン旅行会社を利用
61% の旅行者が検索エンジンを利用
58% の旅行者がソーシャルメディアを利用
54% の旅行者が航空会社のウェブサイトを利用
旅行者の関心を引く
旅行者が最初に旅のことを考えるときに、アイデアは旅行者の決定を方向づける重要なきっかけになります。この段階にある旅行者は、アイデアやひらめき、目的地での選択肢などの情報を探すことに、多くの時間を費やします。アンケート結果のデータでは、旅行者のほぼ 5 人に 3 人が、旅行を思い立った時点で特定の目的地を意識していないか、複数の目的地を想定していました。これはつまり、旅行者の予約プロセスで、目的地の選定に関わる何らかのきっかけがあるということを意味しています。
の旅行者が旅行を思い立った時点で目的地を決めていませんでした。
また、旅行者は複数のリソースからアイデアを得ているので、それらをきっかけとして、ジャーニー全体に含まれる複数のタッチポイントで旅行者と接触することができます。予約プロセスの中でソーシャルメディアを使用する旅行者の 4 分の 3 (77%) は、アイデア探しの段階で使用しています。
旅行者はソーシャルメディアで目的地のアイデアやおすすめの宿泊施設とアイデア、旅行のお得情報などを探しているので、ソーシャルメディアはブランド エンゲージメントの主要なチャネルになります。オンライン旅行リソースの中では、予約プロセスで旅行者がアイデアを得るために最も利用していたのは目的地のウェブサイト (45%) で、次に旅行比較サイト (36%)、OTA (35%) が続いています。
この結果は、広告が旅行者の決定に及ぼす影響も明らかにしており、特に予約プロセスの早期には影響が大きいことがわかります。旅行者の平均 19% は、旅行を予約するにあたって広告の影響を受けたと回答しており、さらにこれらの旅行者の大半は、アイデア探しの段階で影響を受けていました。
ソーシャルメディアと広告は、アイデア探しの段階で強い影響力を持つだけでなく、効果的なマーケティング戦略を通じて旅行者に接触し、その決定を左右することができる場でもあります。エクスペディアの広告ソリューションとターゲティング機能は、予約プロセスのどの段階でも、大量の広告に埋もれず、旅行者に効果的にアピールすることができます。
調査と計画のリソース
調査と計画の段階では、旅行者は積極的にさまざまな選択肢の検討と情報収集を行い、選択肢を絞り込みます。予約プロセスのこの段階で、旅行者は選択肢の比較を行うために、多種多様なリソースを盛んに利用します。計画段階に移るにつれて、旅行者は優先するリソースを絞り込んでいきます。
リソースを使用する旅行者が、調査段階で使う上位 5 リソース
- 検索エンジン : 72%
- 旅行比較サイト : 69%
- ソーシャルメディア : 69%
- 目的地のウェブサイト : 68%
- オンライン旅行会社 : 59%
計画段階でリソースを使用する旅行者は、OTA (44%) と旅行比較サイト (38%) をよく使用しています。
デジタルデータの活用によって、予約だけでなく予約プロセスの全体で、OTA の役割が増大しています。ホテルのウェブサイトやアプリで予約した旅行者を見ると、61% の人が予約プロセス内で OTA も閲覧していました。同様に、航空会社のウェブサイトやアプリで予約した旅行者の 52%、レンタカー会社のウェブサイトで予約した旅行者の 58% が、予約プロセス内で OTA を閲覧していました。
クロスショッピングに利用される OTA
デジタルデータは、どこで予約を行ったかにかかわらず、ほとんどの旅行者が予約プロセスで OTA を利用していることを示しています。
80%
は、旅行の予約を行う前に OTA を閲覧
61%
ホテルのウェブサイトで予約を行う前に OTA を閲覧した旅行者
58%
レンタカー会社のウェブサイトで予約を行う前に OTA を閲覧した旅行者
52%
航空会社のウェブサイトで予約を行う前に OTA を閲覧した旅行者
旅行者は予約プロセスの全体で複数のリソースを利用しており、特に調査と計画の段階では、多くのリソースを見ています。そのため、貴施設の独自チャネルだけでなく、OTA などでもブランドの存在感を示すことが肝心です。多くの旅行者が OTA をクロスショッピングやリソース比較に利用しているので、貴施設のリーチを伸ばし、存在感を高めるために、マルチチャネル戦略の一環として戦略的パートナーシップを活用するといいでしょう。
予約の検討
予約は旅行予約プロセスの最終ステップで、旅行者が購入を行う段階です。旅行者はたくさんの時間と労力を費やして行き先を選び、目的地での行動を決めていますが、旅行を予約する場所と方法を選択する際にも、さまざまな点を考慮しています。最近の旅行について質問したところ、旅行者の 51% は OTA で、また 37% は航空会社のウェブサイトやアプリで予約しており、23% はホテルのウェブサイトやアプリで予約していました。
旅行の購入や予約の決定要因については、ほぼ半数 (49%) の旅行者がお得な料金が重要と回答し、31% が対象の旅行ブランドで過去に良い体験をしたことを挙げています。4 分の 1 以上 (28%) の旅行者は、柔軟なキャンセルポリシーや返金率を採用している旅行ブランドを探しています。予約タイプによって、最も重要な要素は微妙に異なります。宿泊施設のお客様は、過去の良かった体験や、旅行の評価および口コミを重視するのに対して、航空券を購入するお客様は、お得な価格を見つけることのほうに関心を向けています。
の旅行会員プログラムの会員が、自身の加入しているブランドで予約することが重要であると感じています。
会員特典やメンバーシップ インセンティブも旅行者が考慮する要因で、予約をとる場所の選択に大きく影響します。79% の旅行会員プログラムの会員が、自身の加入しているブランドで予約することが重要であると感じています。エクスペディアのロイヤルティ プログラム、One Key™ では、旅行者がお気に入りのブランドや、エクスペディアのウェブサイトまたはアプリで見つけたブランドで予約をする際に、OneKeyCash™ を利用することができます。One Key を活用することで、旅行者は Expedia.com、Hotels.com、Vrbo にまたがって柔軟に特典を獲得、使用できるようになるため、優良顧客の需要拡大が加速します。
デジタル環境と旅行業界の細分化が進む中では、常に新しい場所と方法で旅行者にアピールすることが重要です。オンライン予約プロセスの全体で旅行者の決定を促進する要因について、さらに詳しい分析結果を知るには、予約プロセスレポートをダウンロードし、概要と国別の分析結果、およびホテル、航空会社、宿泊施設に関する知見をご確認ください。
調査と分析
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シェリル ミラー
Expedia Group、B2B マーケティング、シニア バイス プレジデント
シェリルは、Expedia Group でパートナー マーケティングの取り組みを主導しており、パートナー様とのつながりの構築やパートナー様のビジネスの成長と影響力の拡大に力を注いでいます。Microsoft、F5、Symantec のマーケティング部門や商品部門においてリーダーシップ職として 20 年を超える経験を積み、最近までは、向学心の促進に特化した教育テクノロジー企業の Promethean で CMO を務めていました。
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